不眠症と体内時計とメラトニンの関係

目次

体内時計とは?
朝型と夜型について
メラトニンとは?
メラトニン不足対策にはサプリメント
メラトニンの分泌の異常が続くと・・・
睡眠障害に関連する危険な病気や症状

この頃、「眠りにつくまでの時間が長くなった」「深夜や朝方近くにならないと眠くならない…」「眠たくなる時間が日によって全然違う…」といった、睡眠に関するお悩みはありませんか?

    その原因は体内時計の乱れ、メラトニンの分泌不足にあるかもしれません。

原因のよくわからない不眠症にお悩みの方に一読いただければ幸いです。

体内時計とは?

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では、体内時計とは一体どのようなものなのでしょうか?

私たちが意識せずとも時間が経ったらお腹が空きますし、夜になったら眠くなりますよね。こういった一定の1日の生活リズムのことを『体内時計』といいます。

電気も時計もなかった時代から人類はこの生活リズムと地球の24時間の自転に沿って朝日とともに起床し、日が落ちるとともに眠る、という生活を気の遠くなるような長い間続けてきました。

しかし、このように長い時間過ごしてきたにも関わらず、未だに人間の体内時計と地球の自転は同じ24時間ではありません。

一昔前は人間の体内時計が25時間という説が有力でした。

25時間説に関してはユニークな話があり、火星の自転が25時間、我々の体内時計も25時間…よって、人類はもともと火星人である、なんて話があるようです。

私はまったく信じていませんし、そもそも火星の自転は24時間39分35.244秒(wikipediaより)となっていますので、都市伝説といって言ってもいいでしょう。

ただし、この体内時計は個人によって微妙に差があり、この僅かな差が「朝に強い」「夜に強い」といったタイプに分けられます。

朝型と夜型について

不眠症を治そう

朝に強いタイプ、いわゆる朝型は24時間に近い、又は24時間以下の体内時計を持っています。いつも同じような時間に眠くなり、目覚ましが鳴る前にスッと起きることができる方が多いようです。

夜に強いタイプ、いわゆる夜型は朝起きるのは苦手だが、日々の就寝時間が少しずつ遅くなっても大丈夫という方が多いタイプです。

一概にどちらが良いか、悪いかという話ではありませんが、一般的には朝に強い方が良いことの方が多いのではないかと思います。私も平日でも休日でも同じような時間に自然と起きることが多いので24時間に近い体内時計を持っているのだと思います。

では、夜型の人はずっと朝は弱いままなのでしょうか?

そんなことはありません。この体内時計をリセットする方法があります。

    起床後に太陽の光を浴びることです。

太陽の光を浴びることで、私たちの脳は「メラトニン」という物質を分泌する準備を初めます。14~15時間後にメラトニンが分泌され、更にその1~2時間後に眠たくなる、というメカニズムを持っています。

つまり、朝8時に起床直後に朝日を浴びると23時~1時には自然と眠くなる、ということですね。
このように起床後にしっかりと朝日を浴びることで、眠たくなる時間をある程度コントロールできるということです。

メラトニンとは?

眠れない不安
このようにメラトニンは体内時計と互いに作用し、睡眠を左右することから「睡眠ホルモン」とも言われています。
逆に眠れない時はこのメラトニンの分泌が十分ではない、という事が考えられます。

メラトニンの分泌が少なくなる原因は様々で、一概にコレといえるものはありません。しかし、便利になった現代社会の生活が原因であることは間違いないでしょう。

原因1.ストレス…メラトニンの分泌にはセロトニンという脳内物質の影響を強く受けます。このセロトニンはストレスが原因により働きを抑制されてしまいます。その結果、メラトニンの分泌量が減り、十分な睡眠を得られなくなります。

原因2.生活リズムの悪化…今は大人に限らず、インターネットやスマートフォン、ゲームなどにより、睡眠時間を削っている、という方を多く見ます。その結果、メラトニンやセロトニンが不足したり、十分に働かなくなることで悪影響を及ぼします。

原因3.昼夜問わず人工的な光を浴びる機会が増えた…メラトニンは光を浴びることで分泌される準備が始まりますが、現代社会では照明やパソコン、スマートフォン、テレビ、携帯ゲーム機など、人工的な光を太陽の光がない夜でも浴びることが当たり前になっています。その結果、メラトニンが正常に分泌されなくなり、軽度の不眠症に陥ってしまいます。

メラトニン不足対策にはサプリメント

現代社会において不足しがちなメラトニンをサプリメントとして補充することができます。上記にあるようなメラトニンが不足する原因に心当たりがあり、睡眠障害にお悩みの方におすすめです。メラトニンは体内時計を整える効果もあるため、時差ボケ解消にも最適です。

メラトニンの分泌の異常が続くと・・・

概日(がいじつ)リズム睡眠障害と呼ばれ、日常生活に支障をきたすほどの症状を引き起こすおそれがあります。これが慢性化してしまうと自分が眠りたいタイミングで眠れなくなってしまいます。

そして、この概日リズム睡眠障害にも4つのパターンがあります。

睡眠相後退症候群…眠たくなる時間が深夜2時~4時と遅く、起床時間もお昼前になってしまう睡眠障害です。就寝時間と起床時間が一定であり、眠りも深く睡眠の質は悪くないため、問題はありません。しかし、通学や出勤など一般的な社会生活で支障を及ぼす可能性があります。

非24時間睡眠覚醒症候群…自由継続リズム型と呼ばれることもある睡眠障害の一種です。実際に引き起こされる症状は寝る時間と起きる時間が後ろにズレていく、というものです。

     

  • 1日目→23時就寝~6時起床
  • 2日目→0(24)時就寝~7時起床
  • 3日目→1時就寝~8時起床
  • 4日目→2時就寝~9時起床
  • 14日目→12時就寝~19時起床

このように2週間前後で昼夜が逆転してしまいます。このサイクルが繰り返され、定期的に昼夜が逆転してしまうため、学校や仕事など日常生活に大きな支障をきたしてしまいます。
非24時間睡眠覚醒症候群の最も厄介な点は定期的に逆転するため、仕事や学校を夜間に限定することもできません。その結果、学校や会社を退学、休学、退社、休職などに追い込まれる方が大半のようです。

また、最初は上記の睡眠相後退症候群から非24時間睡眠覚醒症候群に発展してしまうケースもあるようです。有効な治療方法は見つかりつつあるものの、特効薬や速効性の高い治療方法などはまだまだ研究の余地がありそうです。

不規則型睡眠・覚醒パターン…概日リズム睡眠障害の中で最も厄介で改善が難しいと言えるでしょう。その症状は短い睡眠を1日に3回以上繰り返す、眠たくなる時間、睡眠時間ともに一定ではない、というものです。

一見すると、睡眠時間自体は十分に取れているように見える場合もありますが、その睡眠の質は低く、集中力や意欲の低下など寝不足時同様の症状が現れます。

不規則型睡眠・覚醒パターンの発症原因は先天的な脳の障害や頭部の怪我などがあり、いわゆる「ひきこもり」と呼ばれる生活がトリガーとなる場合もあるようです。この場合は朝に太陽の光を浴びる、夜間は強い光を浴びないようにする、など生活リズムを正常に近づけることで改善の可能性があります。

交代勤務睡眠障害…これはその名前の通り、医療や老人福祉の従事者など日勤と夜勤が定期的に入れ替わり、就寝時間や起床時間がズレてしまう状態を指します。

特に日本ではこの数年でコンビニだけではなくファミレスやファーストフード、スーパーなどでも24時間営業というお店が増えたということが、交代勤務睡眠障害の患者を増加させている背景になっています。

基本的に仕事であるため勤務時間をコントロールすることが難しく、このような生活が続けることで疲労やストレスが溜まってしまう方も少なくありません。

夜勤後の睡眠のとり方を工夫することで症状を軽減することもできるため、夜勤前や夜勤中に仮眠をとる、夜勤後に睡眠をとる際は遮光カーテンやアイマスクなどで、光や音を可能な限り遮断した環境で眠るようにしてみてはいかがでしょうか?

睡眠障害に関連する危険な病気や症状

病気が原因で不眠に

睡眠障害は眠れないだけ、というわけではなく、他の病気のサインであったり、他の病気を引き起こすこともあります。

高血圧や糖尿病患者の方は同時に不眠症に悩んでいる方も少なくありません。高血圧の症状により交感神経が高ぶり眠れなくなる。
糖尿病の症状である喉や口の渇き、夜中にトイレに行きたくなるため睡眠が妨げられるケースなどがあるようです。

うつ病やPTSD(心的外傷後ストレス障害)、不安障害、統合失調症など『こころの病』を抱える方の約9割が睡眠障害も抱えていると言われています。
眠る前に不安になる、過去のショックな体験を思い出し眠れなくなる、といったことが多いようです。

他には皮膚炎などによる痒みや喘息などによる咳や呼吸の乱れ、リウマチによる痛みなどから眠りたくても眠れないといったケースもあります。

これらの場合は原因となっている病気を治す、改善することで同時に睡眠障害も解消するというケースが大半です。

このようなことから、自身の睡眠障害の原因が何であるかを知ることが非常に重要なのです。